【重要】コンセントの交換/設置/増設には、第二種電気工事士資格が必要です。
コンセントが第二種電気工事士を手に入れたから、イケてるコンセントにしてみたい!だけどけどどうやれば…。材料は?工具は?なにか参考になる手順があれば心強いんだけどなぁ…。
こんな悩みを解決します。
●コンセント交換の準備と作業手順
- コンセントの種類 3選
- 必要な材料と工具
- コンセントの外し方
- コンセントの取付方
●記事の信頼性
麻布台ヒルズ等多くの著名ビル建設の施工管理を9年間従事し、社員数1万人超え企業で社内表彰された私が紹介します。
●読者の皆さんへの前置きメッセージ
本記事として、コンセント交換についてを取り扱っています。「資格取ったけど実際にコンセントDIYするための手順書が欲しい」という悩みを持つ方に向けた記事となります。
”交換”がテーマで、最後まで読んでいただくと「コンセント交換」DIYができるようになります。
コンセント口数の増やし方やコンセントの増設についても取り扱っていきますので、まずはこの交換方法をマスターして次のステップへ進めていきましょう!
失敗したくない気持ちはわかります。でもやらなければ何も始まりません。
この記事で棚板づくりって意外とカンタンと思って頂ければ嬉しいです。
もしわからないことがあれば、是非コメントしてください!
コンセントの種類 3選
コンセントと一言で言っても様々な種類があります。見た目の違い。作りの違い。DIY方法の違いについて触れていきたいと思います。
見た目の違い
コンセントDIYをするきっかけの1つだと思います。日本製の2種類とアメリカンコンセントの外観を見てみましょう。
東芝製とパナソニック製を比較すると見た目に大きな違いはありませんがアメリカンコンセントを見ると見た目に大きな違いがあることが分かります。
アメリカンコンセントはスタイリッシュなコンセントであることが分かると思います。プレートがプラスチックか金属かの違いはりますが、日本製の2つには新金プレートというプレートもありますが、見た目ではアメリカンコンセントに及ばないと私は思います。
構造の違い
上の写真を見ると日本製コンセントの差込口は2つに対して、アメリカンコンセントは3つになっています。アメリカンコンセントはアース端子が標準で備え付けられています(必ず3つの差込口を使用する必要はありません)。
日本製コンセントにも差込口が3つの製品はありますが、基本的に2つの差込口が多く、アース端子が独立しているタイプが主流です。
アース端子とは?
漏電対策するための端子となります。漏電とは電線の損傷や劣化、電子レンジの故障等で他の線に電気が流れてしまうことで、感電や火災の原因にもなり得る危険な状態です。
キッチンや洗面所等に設置されているコンセントには搭載されていることが多いです。電子レンジや洗濯機にアース線と呼ばれる緑色の線が伸びており、漏電した電気を地面に逃がす役割を持つ電線となっております。設備によって、接続する必要があるので取扱説明書を読みましょう。
次にコンセントの背面の比較をしてみましょう。
壁に設置する時は、スイッチボックスに取付しますが、3つとも大きさは同じなので、壁への取付方に違いはないと考えて問題ありません。
以下、Panasonic製と東芝製のコンセントを比較してみましょう。
こちらも取り外しの時に使用する箇所の色の違いはあれど、特出するような違いはありません。
次に、日本製(東芝製)とアメリカンコンセントを比較してみましょう。
アメリカンコンセントの電線差込口は太さ1.6mmまでしか対応していません。一般的に使用されるVVFケーブルは1.6mmと2.0mmが多いです。それでは、2.0mmの時はどうすればいいの?という疑問が出てきます。こちらは、側面についているビスに電線を巻き付けることで解決します。電線をビスに巻き付けた後、ビニールテープを巻き付けて絶縁する必要がありますので、忘れないようにしましょう。
第二種電気工事士試験で練習した輪作り作業が発生しますが合格している方がコンセントDIYをするので問題ないと思います。輪作りについては設置の章で説明します。
緑色のビスがありますがこれはアース端子となります。壁から出ている電線の芯線が3本の場合、緑色の線を結線してください。
必要な材料と工具
コンセント交換に必要な材料と工具は以下となります。
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
- VVFストリッパー(第二種電気工事士試験で購入していると思います)
- 検電器
- テスター
- 交換用コンセント
コンセントの外し方
最初の手順が最も重要です。これを怠ると感電する恐れがあります。十分注意してください!
①交換したいコンセントの元となるブレーカをOFFにします。大体のブレーカには名称表示されていますのでなんとなくわかると思います。
②ブレーカをOFFにした後、交換対象のコンセントに検電器を当てて白く光ったまま何も反応しないことを確認しましょう!検電器の多くは電気が流れてると音とランプの点滅で教えてくれます。HIOKIの検電器の場合、反応すると赤く点滅して、ピーピーと音が鳴動します。使用前点検として、電気が流れてる別のコンセントで反応するか確認して検電確認は本当に大事です。
工事現場で検電を怠り、ショートさせて火花が散ってる所を見ました。幸い火傷で済んでいましたが、ケガに変わりはありません。必ず検電確認からスタートしましょう!
③コンセントカバーの下側にマイナスドライバーをはめて外します。指を引っ掛けて手前側に引っ張ることでも外すことはできます。★カバーの写真を載せる。
④カバーが外れたら枠を外します。枠を外すためには上下についているビスを外します。★枠を外す写真
⑤枠が外れたらいよいよコンセント本体を外していきます。②と同様に上下に付いているビスを外します。こちらのビスは少し長めなので想像してるよりは回す量が多いでしょう。ひたすら回せばいずれ外れるので不安になる必要はありません。★コンセントを外す写真
⑥コンセントの裏側を確認すると電線が繋がっていますので黒い線と白い線に検電器を当ててもう一度電気が来てないか確認してください。反応がなかったら中央部分にある窪みにマイナスドライバーを入れて黄色の部分を押しながら黒い電線を抜きます。結構力が必要なので躊躇せずに抜きましょう。
※東芝製のコンセントは電線を抜くときに押す位置が黄色に対して、パナソニック製は白色なので上記手順の「黄色」→「白色」に置き換えて交換してください。
⑦ビニールテープで銅線を挟むように付けます。これは万が一の感電防止のための絶縁処理です。同様にして白い電線をコンセントから抜きビニテを付けます。
これで取り外し完了です。
コンセントの取付方
日本製とアメリカンコンセントの違いをおさらいしましょう。
- アメリカンコンセントは電線太さ2.0mm以上の場合、輪作りして側面のビスに固定
- 電源コネクタ差込口が日本製は2口、アメリカンコンセントは3口
- 日本製はアース端子と電源コネクタの差込口が別
上記以外は同じ作りなので、取付は元々付いていたスイッチボックスことで問題ありません。違いとしては結線する場所/方法となりますので、細かく見ていきましょう。
電線の違い
復習も兼ねて家庭で使用される電線の種類については説明します。主に「太さ1.6or 2.0mmVVFケーブルの2or3芯」が使用されることが多いです。購入するときは以下と表記されていますので参考にしてください。★VVF-2.0-3Cのそれぞれの意味を書いた図解を載せる
コンセントを取外した時に残った電線の太さを確認するには、VVFストリッパーの1.6mm側の穴で電線の芯線が切れないで剥けるか確認してみましょう。
東芝製、パナソニック製のコンセントの取付方
先述した通り、日本メーカーである東芝、パナソニック製のコンセントの取付方に大きな違いはありません。電線の太さも1.6mm、2.0mmどちらでもそのまま結線できます。
①検電確認して電気が流れていないことを確認します。
②銅線がコンセント裏に表示されているストリップゲージの長さに適しているか確認する。ピッタリである必要はないので目安として確認ください。
③コンセント裏の「W」と表示されている側に白線を、その隣に黒線を挿します。
④黒白線を引張り、抜けないことの確認、銅線が大きく露出していないかを確認
⑥コンセント本体をボックスに取付
⑦外枠をコンセントに取付
⑧フェースプレートを外枠にはめ込む。パチンと音が鳴るのでしっかりはめ込みましょう!
⑨ブレーカーをONに戻して、電気が流れているか確認する。
以上で日本製コンセントの取付は完了です。第二種電気工事士を取得しているのであれば難しくないと思います。反復練習すれば手順を見ずに取付できるようになるでしょう。
アメリカンコンセントの取付方
アメリカンコンセントも概要だけ見れば日本製のやり方と同じです。特に電線の太さが1.6mmであれば電線を挿すだけになるので全く一緒と言っても過言ではありません。1.6mmの場合と2.0mmの場合で説明していきます。
電線の太さ1.6mmの場合
①検電確認して電気が流れていないことを確認します。
②コンセント裏に表示されているストリップゲージに銅線長さが等しいか確認します。
③コンセント裏に「W」シールが付いている側あるいは、white wireと表示されている側の穴に白線を
挿し、その隣に黒線を挿入します。
④黒白線を引張り、抜けないことを確認、銅線が大きく露出していないことを確認します。
⑤コンセント本体をボックスに取付
⑥フェースプレートをコンセントに当てて中央のビスをマイナスドライバーで固定。
⑦ブレーカーをONに戻して、電気が流れているか確認する。
プレートが金属なのでコンセントに引っかかるとキズになってしまうので、プレートをしっかり押さえつけた状態でビス固定することを意識しましょう。新品のプレートは青いフィルムが貼ってあるので剥がし忘れにご注意を。
電線の太さ2.0mmの場合
太さ2.0mmの場合、太さ1.6mmの時に使用した穴を使用することができないため、側面のビスに電線を固定する必要があります。
この時、電線を輪作りして取付しなければなりません。第二種電気工事士の実技試験でも練習した輪っかを作るアレです。ニガテだったなぁと思い出すかもしれませんが試験を合格しているので自信を持って挑戦しましょう!
使用する工具はVVFストリッパーが最もやりやすいです。無ければペンチでも問題ありません。
①検電確認して電気が流れていないことを確認します。
②先端の黒白線を切り飛ばし、100mmほど被覆を剥く
③20mmほど芯線のを剥く
④3mmほど根元を残して銅線を90°曲げる
⑤銅線の先端をつまんで手首を回転させるようにしてひねって輪っかを作る。
⑥黒線と白線ともに輪っかを作りましょう。ビス固定する時は必ず輪の先端をビスを締める方向にしてください。固定時に輪っかが崩れてしまう可能性があります。
これで電線側の準備は完了です。続いてコンセント設置の方法について説明していきます。
①コンセント裏に「W」シールが付いている側あるいは、white wireと表示されている側の側面に付いている銀色のビスを取り外します。緑色のビスにはアース線を結線しますので間違えないようにしてください。アース線についてはあとで説明します。
③輪作りした白線にビスを入れて固定します。この時、輪作りした端部がビスを固定する方向に位置していることを確認してください。ビスを回す方向に端部が位置していないと固定する時に輪っかが崩れてしまいます。
④白線を固定した反対側の側面のビスに輪作りした黒線を固定します。(緑色の線ががある場合は緑色のビスに固定します。)
⑤黒白線を固定したビスを再度力強く固定する方向に回します。
⑥側面の結線が完了したら側面外周をビニールテープで2周くらい巻いてください。ビニテは絶縁の役割を担い感電防止となります。完全に密着して巻くことはできませんが直接銅線部を触れないようにするために巻き付けましょう!
⑦コンセント本体をボックスに取付
⑧フェースプレートをコンセントに当てて中央のビスをマイナスドライバーで固定。
⑨ブレーカーをONに戻して、電気が流れているか確認する。
プレートが金属なのでコンセントに引っかかるとキズになってしまうので、プレートをしっかり押さえつけた状態でビス固定することを意識しましょう。新品のプレートは青いフィルムが貼ってあるので剥がし忘れにご注意を。
以上で、コンセントの交換が完了です。
■設備の電源コネクタとアース線の関係
日本製の電子レンジは2極のコンセント+アース線があるケースが多いです。日本製のコンセントの場合、電源コネクタを接続する口とアース線を繋げる口が分かれたタイプが設置されていることが多いので、それぞれに接続しましょう。
アメリカンコンセントの場合、コンセントの口が3つに分かれているので2極の電源コネクタを3極に変換する必要があります。変換コネクタをに購入することで解決できます。変換コネクタに電源コネクタを接続して、変換コネクタのアース端子にアース線を接続すればOKです。
まとめ
コンセントの交換に付いている触れました。電気工事の基礎の復習にもなるので細かく記述しました。文字で読むだけだと色々考えなければいけないと思いがちですが、本記事を見ながら交換してみると意外と簡単だと感じるに違いありません。
交換作業のポイントは以下のとおりです。
- 検電確認は必ず実施
- 日本製は電線の太さを気にせず、結線ができる
- アメリカンコンセントの場合、電線太さが2.0mmになると輪作りしてビス固定
これだけ見るとアメリカンコンセントはめんどくさい印象を受けますが、手間がかかる代わりにすごく部屋の印象が変わるモノです。個人的にすごく好きなコンセントなので部屋にこだわるなら是非採用していただければと思います。コンセントだけではなくスイッチもオシャレに仕上がりますのでこちらも要チェックですよ!
コンセント交換ができたら、増設や拡張へと次のステップに進むことができ、利便性も向上します。何かと足りないコンセントなので増設できたらQOL向上間違いなしです!
ただ、資格を取っていないので交換できない人もいると思うので、電気屋さんにお願いするのも一つの選択肢です。自分にあったやり方でDIYを楽しんでいきましょう!
興味があるなら第二種電気工事を取得を目指そう!!!
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